弁護士法人さくらさく法律事務所ブログBlog

日々の出来事

新型コロナウイルスの影響

弁護士の櫻田です。

 

年度末ですが、世の中大変なことになっていますね…。

言うまでもなく、新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るっています。

日本を含めて、世界レベルでこれほど感染症が蔓延したことは、誰もが未経験の事態でしょう。

 

私は感染症の専門家ではないので、詳しいことは分かりませんが、弁護士実務としての現状を少々お伝えします。

 

まず、裁判関係です。

 

現時点では、コロナウイルスの影響で訴訟の期日が入らない、延期になるということはありません。ただ、法廷の傍聴席には、座席制限がされていて、不使用という紙が貼られた座席には着席をすることができません。不使用の座席の割合は、目視ですが、半数以上(6割程度)といったところです。

 

 

私の知る限り東京地裁に限ってですが、破産の期日には影響が出ています。

通常、同時廃止型の場合は破産者とその代理人が免責審尋期日に出頭する必要が、管財事件型の場合も破産者とその代理人が債権者集会期日に出頭する必要がありますが、現時点での東京地裁の運用では、いずれの期日も、破産者とその代理人の出頭は任意で、仮に出頭しなくても不利益には扱わないという措置が採られています。

任意ですが、現実的には、破産者とその代理人はほぼ出頭はしません。先日、とある案件(管財事件型)では、問題があったことから、破産者ともにあえて出頭しましたが、ほかに破産者とその代理人が出頭しているケースはありませんでした。債権者集会は、裁判官と破産管財人(場合によっては出頭債権者)のみによって実施されています。

免責審尋及び債権者集会に、破産者本人と代理人が出頭しなくていいというのは、私からしてみれば、衝撃的なことでした。

とはいえ、出頭せずとも、同時廃止型であれば1週間程度で免責許可決定が出され、管財事件型であれば管財人から集会の状況の連絡をいただけるので、手続の結果に消長を来すものではないのですが、何とも歯切れが悪い感じがします。

 

次に、弁護士会の関係。

 

当然かもしれませんが、研修会やイベントの中止や延期が相次いでいます。

 

また、弁護士会の窓口業務も、営業時間が短縮されています。

 

弁護士会での法律相談も休止されているようですが、代替として電話相談も実施しているようなので、何かあれば電話相談をしてみてください。

 

最後に、当事務所の関係。

 

現時点では、通常通り、営業をさせていただいています。

所員一同、元気に忙しく業務を継続しています。

 

ただ、今後、行政により都市封鎖や営業休止の要請がなされた場合、裁判所や弁護士会の対応にもよりますが、事務所を開くことが難しくなる可能性も否定はできません。

 

現状でも、経済悪化の影響で、特に個人再生や法人破産のご相談がとても多くなっています。

皆様が困っているときに何とかお力添えをするのが使命と考えているので、行政からの要請、所員等の安全を保護できる限りは、ギリギリまで頑張りたいと思っています。

 

一日でも早くコロナが終息に向かいますように。