弁護士法人さくらさく法律事務所ブログBlog

法律コラム

被告側の訴訟代理の案件が増えています

弁護士の櫻田です。

 

10月も下旬になり、朝晩は大分涼しくなりましたね。

スーツの上着も必要な時期ですね。

 

最近、ここ1ヶ月くらいのことですが、訴訟の提起を受けた法人からの訴訟代理の依頼が増えています。請求の内容は様々ですが、損害賠償請求が多いですね。しかも、請求額が1000万円を超えるものが多いです。

 

私は、原告側の訴訟代理人になることが圧倒的に多いので、被告側の代理依頼が短期間に多数あることは珍しいです。

 

さて、訴訟は、被告が裁判所から訴状の送達を受けたときに係属します。

訴状には、第1回目の口頭弁論期日の呼出状が添付されています。

そして、通常は、その期日の1週間前までに答弁書を提出するよう指示されます。

答弁書を提出しないで、期日にも出廷しないと、自白擬制といって、争う意思なく、原告の主張を認めたものとみなされて、原告の請求通りの判決が言い渡されてしまいます。

 

ただ、答弁書において、「原告の請求を棄却する」旨の答弁さえしていれば、具体的な認否や反論は、後日、準備書面にまとめて提出すれば大丈夫です。

なので、被告側としては、訴状が届いて、弁護士に相談するかなどいろいろ検討しないといけないのですが、とりあえずは争う旨の簡単な答弁書を提出すればいいのです。

答弁書だけ提出しておけば、擬制陳述といって、初回の期日は出廷しなくても構いません(なお、簡裁であれば、2回目以降の期日も擬制陳述が認められています)。

 

しかし、私が現在受任している被告側の案件の多くについては、最初の答弁書から、具体的な認否をし、考え得る反論はすべてするようにしています。

その方が初回の期日が空転せず、訴訟進行が迅速になり、結果、早期の解決につながるからです。

 

ただ、初回の期日や答弁書の提出期限は、被告側の予定は関係なしに予め設定されているので、相談や依頼を受けてすぐに、ヒアリング、証拠収集、書面作成などをしなければならず、スケジュール的にはとても慌ただしくなります。まして、多くの案件に同時に対応をしなければならないとすると、本当に時間がありません。

 

ですが、受任した案件については、遺漏なく主張・立証を尽くして、満足をいただける解決に導けるようがんばります。けど,忙しい…。