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法律コラム

裁判所の所持品検査

弁護士の櫻田です。

 

先日、千葉地裁に行ったら、入口で所持品検査が実施されていました。

何か重大事件があり、その傍聴希望者が多数であったため、一時的に検査を実施していたようです。

 

私も、すべての裁判所の運用を把握しているわけではありませんが、従前、東京やその近郊の裁判所で所持品検査を実施しているのは、東京地裁本庁だけだったと認識しています。

先日の千葉地裁のように、開廷する事件によって一時的に検査を実施することはありますが、常時検査を実施しているところは記憶にありません。

 

ところが、今年になって、さいたま地裁や大阪地裁でも、入庁時に所持品検査を実施するという運用に変更されているようです。ほかの裁判所でも、同様の変更があるかもしれません。

 

私は、裁判所内で、危険な所持品による事件や事故に出くわしたことはありませんが、裁判所内でも、警備員さんの巡回などにも限界があり、常に身の安全が確保されているというわけではありません。私も、危険物を示されたことはありませんが、裁判所内で、相手方やその取巻きに囲まれたことはあります。

まして、裁判で、感情的にヒートアップして、良からぬ事件・事故が発生してしまう可能性も否定できません。

なので、入庁時、多少時間はかかってしまいますが、避けられる危険は避けるような体制を目指し、所持品検査を実施するのはいいことだと思います。

 

とはいえ、弁護士であれば、所持品検査はスルーできるのが一般的です。

弁護士バッジを提示すれば、金属探知機のあるゲートとは別のゲートから入ることができます。

弁護士に対する信頼からでしょうが、恥ずかしい話、今日、弁護士であっても、全幅の信頼が置けるかは疑問があります。

実際に、東京地裁でも、男子トイレでボヤ騒ぎを起こした弁護士もいたようですし。

 

弁護士の所持品検査が免除される運用に変更が生じなければいいなと思います。