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法律コラム

アディーレ法律事務所の業務停止処分

弁護士の櫻田です。

 

公私とも、忙殺されております。

心身の健康に気を付けて、何とか乗り切りたいところです。

 

そんな中、先日、弁護士業界に衝撃的なニュースがありました。

テレビCMなどで有名なアディーレ法律事務所が、

東京弁護士会から2ヶ月間の業務停止処分を受けたとのことです。

 

他所の事務所様のことなので、本来であれば、私などが口を挟むことではないのですが、

当事務所にも、アディーレ法律事務所と委任契約をされていた方々からの相談が相当数あり、

もはや他人事ではなくなっています。

 

部外者ですので、アディーレ法律事務所の委任契約の内容は存じ上げませんが、

一般的には、弁護士法人ですので、委任者の方は法人契約をされているはずです。

とすると、今回、法人が業務停止処分を受けていますので、当該法人との委任契約は

解除になるでしょう。

 

情報筋によると、アディーレ法律事務所では、法人契約に併せて、

担当弁護士等も個人で共同受任をしていたようなので、

理屈上は、その共同受任弁護士個人が業務停止処分を受けていない限り、

その共同受任弁護士個人との委任契約は解除されないように思えますが、
弁護士会としては、解除されるべき法人契約を個人契約として引き継ぐことも
禁止しているはずです。
業務停止処分の潜脱を禁止する趣旨でしょう。

 

こうしたことから、アディーレ法律事務所では、同受任弁護士個人との委任契約も含めて解除する
という扱いをするようで、すべての委任契約は白紙になるでしょう。

 

アディーレ法律事務所としても、すべて委任契約を解除した上で、

①依頼者本人で対応してもらう

②別の法律事務所の弁護士に依頼してもらう

③アディーレ法律事務所所属の弁護士個人に改めて委任してもらう

という対応を案内しているようです。

 

業務停止処分なのでやむを得ないとはいえ、依頼をしていた方々にとっては大変なことで、

同じ弁護士として、おかけする言葉も見つかりません。

また、勤務していた弁護士や事務員の処遇はどうなるのでしょうか…。
 

私とし
ては、今後も、本件の推移を注視して、本件でご相談いただいている方々への対応も含めて、

できる限りのことはしていきたいと考えています。

 

東京弁護士会の臨時相談窓口もパンク状態のようなので、

何かありましたら、お気軽にご相談ください。