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法律コラム

マイナンバー制度

弁護士の櫻田です。

涼しくなり始め、秋らしくなってきましたね。日も短くなってきて、秋の夜長を楽しむ季節でもありますね。

さて、行政の不祥事や新手の詐欺などが取り沙汰されていますが、今月から、「マイナンバー制度」が動き始めました。皆様の中には、役所からマイナンバーが記載された通知がもう届いたという方もいるかもしれません。

このマイナンバー制度は、国民一人一人に個人番号を割り当て、税や社会保障などの手続において、行政の効率化や公正公平の実現などを図るというものです。手続の簡素化など、国民の利便性向上という効果も期待できると思いますが、やはり、各分野における個人情報を横断的に捕捉できるので、行政側におけるメリットの方が大きいのでしょう。

事業者からすると、従業員やその扶養家族のマイナンバーを確認・利用し、厳重に管理・保管しなければならなくなります。そのためには、関連規程を創設・整備して、就業規則等の既存の規律も変更しなければなりません。かく言う私も、事務所を運営する立場ですので、従業員に周知したり、規程を創設・整備したりするなど、仕事が増えております。

マイナンバー関連の報道では、家族に秘密で水商売をし、これまで税金等を支払っていなかった方が、制度実施後の税金等の支払いや家族バレに戦々恐々しているといった類のニュースをよく耳にします。税金等の支払いの点は、個人の問題のみならず、業界(事業者)の問題でもあるかと思いますが、納税は義務である以上、きちんと支払っていただければと思います。

マイナンバー制度もめぐっては、立場により悲喜交々かと思いますが、今後しばらくは、制度に関連する話題が尽きることはないでしょうね。